初めまして、つくばです。
このままじゃ嫌だと思ったら、一緒に歩き始めましょう。
英語と日本語はまったく似ていない
カナダに来て20年以上が過ぎました。ある時ふと思ったことがあります。
独特の歴史文化とモノづくりの力を持つ日本人は、世界的に見ても決して他に劣る国民ではない。それなのに、なぜ英語となるとこんなに苦手意識が強くて、自信をもって話せる人が少ないのだろう?
そして私達日本人の共通点は何かと考えたとき、日本語とその言語を作り上げて来た日本人の価値観に思い当たりました。つまり、各自の能力とは別のところに原因があると気づいたのです。これを自覚するだけで、私は自己嫌悪に陥ることなく英語学習に取り組めるようになりました。今は自分を責めることを止めて、前向きに学習を進めています。
英語は使えるか使えないかの2択
私自身は、カナダに長くいることもあり、英語を単なるコミュニケーションツールと見ています。テストは基本的に学習の延長上にあるもので、英語力が上がればスコアもある程度自然に上がるとの考え方です。実際、私も英検やTOEICを受験したことはありますが、カナダで級やスコアを聞かれたことは一度もありません。ここでは、英語でコミュニケーションが取れるか、取れないか。その2つしか問題にならないからです。
日本では、受験勉強の名残からか、大人のやり直し英語でも無意識のうちに英語を学習科目と見ている人が多いかもしれません。就職や転職、昇進、またはモチベーション維持などのために英語のテストで高得点を目指すこともあるでしょう。英語を学ぶ上で、テストで高得点を目指すやり方を私は否定しません。ただ、受験勉強のようにいつの間にかハイスコアを取ることだけに集中してしまうと、英語で話せないままになるかもしれないとは思います。
英語力が上がってうれしいのは、母語の違う人たちとの意思疎通がうまくできたときです。英語圏の日常会話では難しい単語や表現をあまり使いません。難解な言葉で回りくどく話す人よりも、簡単な言葉でテンポよく、わかりやすく話せる人が歓迎されるのは、日本語でも英語でも同じです。英語の正誤に振り回されず、温かな交流を楽しみ、豊かな時間を過ごす。そんな「つながるための英語」を習得する旅に向けて英語学習者が無事に離陸し、自力で飛び続けるためのお手伝いをしたいと考えています。
基礎の身に付け方がポイント
英語学習は、中高の英文法と語彙を復習し終えた段階で初めて出発する準備が整った状態です。ひとたび英語の習得に向けた長い旅が始まれば、初期のうちに基礎力を身につける学習法を見極め、自分ひとりでも学習を継続できるようになることが大事です。あれもこれもと手を広げることなく、段階に応じて自分に必要な学習方法を把握し、コツコツとこなすこと。これがポイントだと思います。
私が英語で日常生活をおくれるようになったのは、日本で身につけた基礎力によるところが大きいと言えます。何も準備をしてこなかった大人が英語環境に飛び込んですぐに話せるようになるほど、英語の習得は簡単ではありません。カナダに来るまで私がどのような学習をしていたのか。その後、生の英語に触れて暮らす中でどのような知見を得たのか。今振り返って効果的だと思われるものを皆さんとシェアしたいと思います。
英語は間違えるもの
最後に、カナダで暮らしながら「なるほど!」と思ったことがあります。それは、英語で間違えてもいいのだという、とてもシンプルなことです。間違えずに言語を身につけられる人はいません。それが外国語ならなおさらです。相手の言うことを理解し、相手に自分のメッセージが正しく伝わればそれで英語の用は足りるのです。多少スムーズに行かなくても、卑屈になったり相手に申し訳なく感じたりする必要はありません。ましてや、英語の出来不出来が自分の人間としての価値を左右するわけでもありません。私達はノンネイティブなのですから、堂々と間違えながら英語を楽しく身につけていきましょう。そして今、英語で叶えたいと思っている自分の夢を、いつか必ず実現してください。
スムーズな意思疎通に欠かせない英語圏の価値観・暮らしを熟知する英語コーチ。カナダで子ども2人を英日バイリンガルに育てる。家庭での日常会話で使用する言語は英語と日本語。
TEFL (Teaching English as a Foreign Language) 取得
The Accent’s Way pronunciation course(発音コース) 修了
外資系企業勤務経験、翻訳経験(8年)、中高教員免許(社会)